[Film]
台湾映画『セデック・バレ』4月20日より公開
台湾は南国の明るい島というイメージが強いですが、実は深い森を持る高い山連なる山岳国でもあります。僕と日本映画美術チームは、その山中に、日本統治下の日本人街「霧社(むしゃ)」や台湾の先住民族であるセデック族の暮らす「馬赫坡(まへぼ)」村などを建築しました。長い時間を労力かけて台湾の映画人とともにつくりあげた、異なる民族の文化と信仰の激突の物語を支える世界観を、日本での公開が決まったことで日本のみなさまにも広く観て頂けることになりました。大変嬉しく思っております。————種田陽平
4月20日より日本で公開となるこの映画は、日本統治下の台湾で1930年に発生した山岳民族セデック族による霧社事件を題材に、一族の悲劇的な運命を史実に基づき壮大に描き出したものです。ウェイ監督が長年暖めてきた企画で、2009年の秋に撮影に入ってから、何度か資金を集め直しながら撮影を続け、終了したのは2010年の秋でした。
実際に先住民族の血を引く役者たち、日本から参加した役者たち、台湾スタッフはもとより日本、香港、韓国と国際色豊かな全スタッフの使命感を支え、映画の全てを束ねたウェイ監督の才能、情熱と力は、映画のスクリーンからほとばしるようです。
2011年の台湾での公開では、監督自身がうちたてた前作の『海角七号 君想う、国境の南』の記録を塗り替える空前の動員数を記録し、まさしく台湾の国民映画となりました。今回の日本での公開は、台湾のオリジナルヴァージョンで、「第一部 太陽旗」「第二部 虹の橋」の2部構成となっております。国際的にも高い評価を得たアクション娯楽大作です。ぜひ、この機会に劇場でご覧下さい。
『 セディック・バレ(賽德克・巴萊)』
監督:ウェイ・ダーション(魏德聖)
出演:リン・チンタイ、ダーチン、安藤政信、マー・ジーシアン、ビビアン・スー、木村祐一ほか
Central Motion Picture Corporation & ARS Film Production / Taiwan
『セデック・バレ』オフィシャルウェブサイト