Biography
美術監督:種田陽平
日本、中国、台湾、アメリカ映画と世界的に活動している種田陽平の近作には、是枝裕和監督の『三度目の殺人』(2017年公開・日本アカデミー賞作品賞受賞)、伝説的なアクション映画監督ジョン・ウーの香港映画『マンハント』(2018年公開)、そしてクエンティン・タランティーノ監督の米国映画『ヘイトフル・エイト』(2016年公開・米アカデミー賞音楽賞受賞)がある。
公開待機作としては、2018年に撮影し2019年公開予定のアメリカ映画『アースクエイク バード』(ウォッシュ・ウエストモアランド監督・代表作『アリスのままで』)があり、この作品は1989年の日本が舞台のサスペンスドラマ、『リリーのすべて』でアカデミー助演女優賞を獲得したアリシア・ヴィキャンデルとEXILE小林直己主演、R・スコット総指揮のNetflixオリジナル映画。同じく2019年公開予定作として、中国映画『トゥーランドット』(ジョン・シャオロン監督)があり、こちらはオペラが原作の物語を中国の元の時代を舞台に壮大に描くファンタジー映画である。
岩井俊二監督『スワロウテイル』『花とアリス』、三谷幸喜監督『THE有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』他、李相日監督『フラガール』『悪人』他、根岸吉太郎監督の『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』など多くの日本映画があるが、アニメーション作品であるスタジオジブリ作品『思い出のマーニー』(米林宏昌監督)、また『イノセンス』(押井守監督)があり、スタジオジブリの大規模な展覧会「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」「思い出のマーニー×種田陽平展」も話題となった。
テクノポップユニットPerfumeとミュージックビデオ『Cling Cling』の美術監督を手がけ、ライブツアー「ぐるんぐるん」のステージセットを監修した。
海外映画作品としては、米国映画『キル・ビルVol.1』(クエンティン・タランティーノ監督)で注目され、その後、中国映画『金陵十三釵』(チャン・イーモウ監督)、台湾映画『セディック・バレ』(ウェイ・ダーション監督)などアジア映画の大作を手がけ、両作はそれぞれの国でその年の興行収入No1を獲得。特に、中国ファンタジー映画『モンスター・ハント』(ラマン・ホイ監督)は中国の歴代興行収入No1 (2015年時点)を樹立。ハリウッド俳優キアヌ・リーブスが中国で撮影した初監督映画『ファイティング・タイガー』もある。
これらの活動より、2010年、芸術選奨文部科学大臣賞を、2011年には紫綬褒章を受けている。
ポートレート 撮影 : 周裕隆 ; Zhou Yulong
2018年8月10日現在